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執筆者の写真Yoshiko Hebamme

ドイツの病院にないもの

更新日:2023年4月27日

前回に引き続き、病院にあるものないものシリーズ:EVK Düsseldorfのないもの編です。

(他に気づいたものがあれば随時アップしていくので、入院される予定のある方は直前にもう一度ご確認ください。)


ベッド間を仕切るカーテン

私が初めてドイツの病院に来たときにびっくりしたもの第一位はこれです!それでも慣れてしまうと、部屋が明るく広く感じるし、衛生面からみてもいいなーと思います。隣の方の処置や医師との重要な会話があるときなどは、プライバシー保護のため付き添いの方は部屋の外で待っていただきます。


お産セット

日本では、お産で入院するとたいていお産・産後に必要なものが大きなバックに入ったお産セットをもらうのですが、ドイツはとくにありません。必要なものはそれぞれ補充され、またスタッフに伝えると持ってきてくれます。


ビデ付きのトイレ 進化を遂げた日本のトイレには様々なニーズに合わせた数多くの機能がついていますが、ドイツでそれは期待できません。産後は頻回に用を足すことと陰部を清潔に保つことが重要ですが、会陰部に傷や腫れがあるとトイレの時間が痛みと恐怖との戦いになることが多々あります。ドイツで出産経験された方から、「簡易ビデ」が産後に役に立ったと報告をいただきました。毎回新しいぬるま湯をボトルに入れて、やさしく流せば清潔も保てますしその後にそっと抑え拭きをすれば痛みも緩和されますよね。ドイツではPo-Duscheなどとして売られています(直訳するとお尻シャワー)

簡易ビデが手に入らなくても、小さな洗剤ボトルの空き容器などをしっかり洗って準備しておき、使用するのもアリです。ぜひ持ち物リストに加えてみてください。

円座(ドーナツ型クッション)

産後の会陰部の痛みを緩和するために、日本の産科病棟で必ず置かれているこのクッションはドイツで見たことがありません。円座が血液循環を悪化させてしまい傷の治りを悪くしてしまうという考えもあるらしいのですが、禁止されているわけではないので使用したい方は自宅から持参してください。バスタオルを固く捻って紐などで括ったものでも代用することができます。


赤ちゃんの入浴(沐浴)

入院期間が短いのと皮膚のバリアをつくるために、入院期間の沐浴はありません。基本的には、退院後に家で家庭訪問してくれるHebammeや家族の協力の元、はじめての沐浴が実施されます。ちなみにドイツでは、お臍が取れてから初めてお風呂に入れる、沐浴は週に1−2回という人が多いようです。


集団指導

日本の病院で行われている産後のママ達が一同に集まって一般的な産後の生活や沐浴方法についての話を聞く…というのはありません。それら普遍的な知識は妊娠中に知っているということを前提に、あとは個々にそのときに必要な情報や助言がなされます。


電子レンジ

衛生管理上、病院外から持ち込まれたもの(食品やゆたんぽなど)を温めることはEVKでは許可されていないのでご了承ください。


コンビニ・自動販売機

おそらく他の病院にはあると思いますが、EVKには夜間に小腹が空いた、飲み物が買いたいときに買いに行ける場所がありません。困った時は、我慢せずにスタッフに声をかけてみてください。きっと何かしらもってきてくれると思います。


クーラー

分娩室にはありますが、産後の病室にはありません。毎年、夏の暑すぎる日はスタッフもママたちも汗だくになっています。朝の涼しいうちに外の冷たい空気を取り込んで、日が昇ったらシャッターを閉めて過ごす方法でなんとか乗り越えています。夏に出産される方は冷えぴたがあると便利です。


冷蔵庫

COVID-19感染予防のため、入院患者さんたちが使える冷蔵庫の使用が休止されています。

夏は自宅から保冷バックを使って冷たいものの差し入れがあるといいかもしれません。


これらの情報が入院の準備や心構えをする上で少しでもお役に立てたら嬉しいです。


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