入院中のスケジュール ②

最終更新: 2月6日

ドイツ全体の帝王切開率は約30%、全世界でもリスク妊娠の増加など様々な理由で帝王切開率が上昇しています。帝王切開には、スケジュールを決めて行う予定帝王切開と、分娩進行中に帝王切開が必要だと判断されて行われる緊急帝王切開があります。

EVK Düsseldorfで帝王切開分娩された場合の産後のおおまかなスケジュールを説明します。お産当日を0日目とし、産後日数・日齢をカウントします。

<手術中・術後>

基本的には意識のある部分麻酔で行われます。パートナーの方の立会いが可能です。

(超緊急帝王切開で全身麻酔が必要になった場合は、パートナーの立会いはできません。)

赤ちゃんが生まれ、状態が安定していたら手術室でママと面会します。その後、分娩室で計測・U1が行われ、赤ちゃんはパパの胸の上で肌と肌が触れ合えるように過ごし(ボンディングといいます)ママの手術が終わるのを待ちます。

手術が終わると、点滴・尿カテーテルが入った状態で、まだ下半身の感覚もほとんどありません。産後約2時間は、分娩室またはリカバリールームでモニターを使って経過観察されます。分娩室で過ごす場合は、赤ちゃんはママの胸の上に移され、初回授乳をします。経過が良好であれば、病棟のスタッフ(看護師・小児看護師・助産師)が迎えにきてベッドのまま病室に移動します。面会時間以外の場合は、付き添いの方は一旦帰宅していただきます。


<手術当日~1日目>

赤ちゃんはママの胸の上で数時間過ごし、体温が安定したら服をきて赤ちゃんのベッドの上に寝ます。もちろんそのままボンディングを続けることも可能です。ビタミンKの初回投与も行われます。帝王切開でも母子同室であることは変わりません。動けないうちは赤ちゃんのオムツ替えなどはもちろんスタッフが行うので心配しないでくださいね。支援が必要な時は、スタッフの直通電話に電話してください。

麻酔の効果が抜けるにつれ、足も動かせるようになってきますが、同時に痛みも感じるようになってきます。痛み止めはイブプロフェン600mgが用意されていますが、内服後も痛みが強い場合は痛み止めの注射もありますので、我慢せずにスタッフに伝えてください。そのほかイブプロフェンから胃を保護する薬と、お腹の空気を抜いてくれるタブレット(噛み砕いて内服)が渡されます。どうしても動きが制限されてしまうので、入院期間中は血栓予防の注射が1日1回太ももに打たれます。スタッフが定期的に検温や授乳のお手伝いをしにやってきます。

飲み物は、まずはガスなしものを飲んでください。お腹にガスが溜まってしまうと、それが溜まることで痛みも出やすいです。麻酔が抜け、お腹の消化機能が戻ってきたら(約6時間後くらいから)簡単な食事から開始されます。日本のようなおかゆではなく、ラスクやヨーグルトなどがこちらで消化にいい食べ物とされているようです。それ以降は通常の食事になります。

合併症予防のため早期の離床が促されているので、当日夕方や翌日の朝にはスタッフと一緒に立ち上がる練習をします。問題なく歩けてお手洗いに行けることが確認できたら、尿カテーテルは抜かれます。その後、自力でお小水が出せたか確認されます。

歩けるようになると、本格的に赤ちゃんのお世話が始まります。初めはスタッフと一緒にオムツ替えや授乳の練習をします。

産科医師の回診は1日1回午前中にあります。体の状態や退院希望などが確認されます。


<2日目>

シャワーを浴び、お腹の傷に貼ってある絆創膏を剥がします。スタッフが傷口の状態を確認します。抜糸はとくにありません。


<3日目>

経過が良好であり希望があれば、退院可となります。退院後の生活に不安がある方は、もちろん入院継続できます。


<検査>

退院までにママが受ける検査は、採血(1日目・3日目)・尿検査(2日目)・退院診察です。

赤ちゃんは経膣分娩の場合と変わらず、U1(出生直後)・聴覚検査・酸素飽和度検査・新生児代謝異常検査(要同意書)・U2(生後48時間以降)です。U2はママも立会い、小児科医から説明を受けます。


<退院>

ママの退院診察、赤ちゃんのU2で経過良好と判断されれば退院となります。退院時には、MutterpassやKinderuntersuchungsheftなどの書類が渡されます。



帝王切開は、ひとつの立派な分娩方法であり帝王切開であったからといって楽をしたわけでもお産を失敗したわけでもありません。産後は帝王切開のあとのほうが痛みも強いですし(外側だけでなく子宮にも切開した傷があります。そして傷がある状態で子宮が収縮します)、出血量も経膣分娩と比較して多くなりやすいです。それほど身体に負担がかかるお産ですから、産後の回復にももちろん時間がかかります。母乳が出るようになるのも、もしかしたらゆっくりかもしれません。まずはそのように立派な出産をやり遂げたことを誇りにしてくださいね!そして、ご家族の方も帝王切開後の身体がそのような状態であることを理解され、心身のサポートをされるようお願いします。





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