2021年9月17日付けでStändige Impfkommission(STIKO)は妊婦・授乳婦にCOVID-19予防接種を推奨することを明言しました。これまで全く接種を受けていない/不完全な接種のままになっている妊婦さんは妊娠13週目より、同様に授乳中の女性もmRNAワクチンでの2回の接種が推奨されます。
また、妊娠可能年齢にある女性は、妊娠前に2回の予防接種を受けておくことが強く推奨されます。これによって妊娠中の感染予防が大きく変わります。1回のみ予防接種を受けたあとに妊娠された場合は、妊娠13週以降の2回目の接種が推奨されます。
日本はすでに厚生労働省より妊娠中・授乳中の方へのコロナの予防接種が推奨されていますが、ドイツではこれまで明言されてきませんでした。ですので、予防接種を勧めるドイツの産婦人科医は少なく、私もこれまで予防接種を受けたという妊婦さんはまだ数人しか会っていません。しかし、この発表を受けて今後妊婦さんの予防接種が進んでいくことになるでしょう。母体に抗体ができれば、胎盤・母乳を介して赤ちゃんにも抗体が渡り、赤ちゃんへの感染予防効果があると考えられるデータも出てきているようです。
とはいっても、まだまだ新しい感染症・予防接種ですし、妊娠・授乳中で赤ちゃんへの影響を考え接種を躊躇してしまうママたちの心理はよく理解できます。色々な意見・見解がありますが、接種するかしないかは最終的には自己判断・自己責任となります。多方面から情報収集し、タイミングも含めて予防接種について検討してみてください。
ただ、ママと赤ちゃんと身近な存在で予防接種に迷う理由がない方は、接種をして積極的に自身の大切な人たちをコロナウイルスから守るのが賢明かと思います。そして予防接種の有無に関わらず、引き続き日常的な予防対策(人込みを避ける・マスク・手洗いなど)を続けていきましょう。
*解熱鎮痛剤の内服について*
予防接種で痛みや熱発があった場合は、解熱鎮痛剤の内服で副反応症状を軽減することもできます。
妊娠中の方:妊娠中のイブプロフェンの内服は禁忌です。(胎児の血液循環に影響を及ぼす危険があるため。)パラセタモールが選択薬となります。
授乳中の方:イブプロフェン・パラセタモールどちらも内服可です。
*2021年9月18日現在の情報です。最新情報はご自身でお確かめください。
*予防接種・鎮痛剤内服に伴う副反応やトラブルについては一切責任を負いません。情報収集の一部としてお役立てください。
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