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『初めての妊娠・出産をドイツで経験して』

 

私は2022年12月にEVKで第一子を出産しました。出産に関して、永田さんには、本当に、本当に、お世話になりました。

コロナの制限がまだ少し残る時期の出産でしたので特殊な部分もあるかもしれませんが、

①永田さんとの出会い、②妊婦教室と赤ちゃんケアクラス、③出産・入院、④産後の訪問 について、これからドイツで出産をされる方の参考になればと思い、体験談を綴らせていただきます。

 

☆★ 永田さんとの出会い ★☆

ドイツで妊活を始め、妊娠が分かり次第すぐにドイツ(デュッセルドルフ)での出産について調べ始めました。すると、Hebammeさんによる産後の訪問ケアがあると知り、さらに、Hebamme探しはとても大変だとわかったので、胎児の心拍が確認でき次第すぐに永田さんのホームページから産後の訪問ケアをお願いしました。永田さんは母乳育児や抱っこやおんぶなどのスキンシップを大切にされているとも知り、育児について何もわからないながらに、色々と教えていただきたいという思いもありました。

実際に初めてお会いしたのは夏の事前訪問で、Mutterpassを見ながら妊娠の経過の確認をしたり、妊娠期間中に出産や赤ちゃんとの生活について勉強しておくことをおすすめいただいたり、赤ちゃんを迎え入れるにあたっての部屋の環境づくり(大人のものの断捨離や赤ちゃんスペースの確保)などのアドバイスをいただきました。

 

 

☆★ 妊婦教室と赤ちゃんケアクラス ★☆

永田さんの夏の事前訪問の際、日本語で受けられる産前のコースがいくつかあることを教えていただき、その中から2つを受講しました。

 

〜 妊婦教室 〜

オーバーカッセルにある中川産婦人科で中川先生が定期的に開催されている妊婦教室に参加しました。全4回で、①お産に向けての準備、②お産について、③産後のこと、④赤ちゃんについて、をとても丁寧に教えていただきました。私は初めての出産でしたので、赤ちゃんやお産について何もわからない状態でしたが、日本とドイツの出産のシステムの違いや産院の設備のことなどもお話くださり、出産に向けてのイメージが持ちやすく、受講しておいて良かったなと思います。産院の見学がなかった時期でしたし、入院バッグに必要なものなども聞けて、用意するのにも助かりました。その他、あらゆる質問に丁寧に答えてくださり、不安に思うことは何でも聞けるような教室でした。

 

〜 赤ちゃんケアクラス(Säuglingspflegekurs) 〜

EVK Elternschuleの日本語で受けられるクラスにも参加しました。こちらは、永田典子さんが赤ちゃんのお世話について教えてくださるクラスです。座学と実技を受けられました。座学のパートでは、赤ちゃんの特徴やお世話の仕方について細かく教えていただき、ドイツでの赤ちゃんの健診や予防接種のほかに、産後の母体に起こる変化についてもお話していただきました。実技のパートでは、赤ちゃん人形を使ってのオムツ替えや着替え、沐浴の練習をしました。ドイツの産院では産後にこれらの指導がないので、育児のイメージが湧きやすく、実際の育児にとても役立ちました。また、典子さんはトコちゃんベルトアドバイザーの資格をお持ちで、持参したトコちゃんベルトの巻き方もお聞きしたところ、快く教えてくださいました。

 

☆★ 出産・入院 ★☆

デュッセルドルフ市内にはいくつか産院がありますが、小児科が併設されていること、通訳の越村さんがいらっしゃること、そしてなにより永田さんが勤務されていることから、EVKでの出産を決めました。

妊娠34週を過ぎた頃に越村さんに連絡を取り、出産の予約をしていただきました。コロナを機に、出産予約に必要な書類の作成は電話越しで完了するようになっていたようで、越村さんに初めてお会いしたのは出産の翌日でした。

 

私は破水があり入院することになったのですが、入院後、なかなかお産が進まず、誘発剤や抗生物質の投与をすることになりました。ドイツ語も英語もほとんどわからない状況で、ましてや医療用語はさっぱり分からなかったのですが、永田さんが出勤された時には今の状況や今後の処置などを説明してくださり、とても心強かったです。結局、痛みに耐えかねてPDAの麻酔を打ってもらい、それでも子宮口がなかなか開かなかったので、最終的には帝王切開で出産することになりました。

コロナ規制はありましたが、陰性が証明できれば立ち会いも可能でしたので、夫も手術室に入り、出産の瞬間を一緒に迎えられたことは、とても感動的な思い出となっています。

出産後、2時間ほどボンディング(カンガルーケア)をするのがドイツ流だそうで、私達の場合、私が帝王切開後の処置をしてもらっている間は夫がボンディングをしていました。

カンガルーケアのあと、問題がなければそのまま病室へと移動し、退院まで母子同室で過ごします。

私は母乳育児をしたいと思っていたので、永田さんに教えいただいたとおり産後すぐから授乳を繰り返してはいましたが最初はなかなかうまくいかず、産後のホルモンバランスの崩れも相まって病室で大号泣してしまいました。そんなとき、永田さんに連絡をすると、時間を作って病室までお越し下さり、授乳の指導を丁寧にしてくださいました。『産後の2日を乗り切ったら、母乳も出るようになるので信じて頑張ってみてください』と言っていただきましたが、その通り、完全母乳で育児ができていて、辛かったときに励ましてくださりとてもありがたく思っています。

産後は帝王切開の傷の痛みが強く、痛み止めを処方してもらいました。ドイツは入院期間が短く、私も産後3日目には退院でした。入院中なにか助けが必要なときや困ったことがあれば、ベッドの横にある電話で看護師さんに連絡がとれたので、追加のお水をもらったり、子どものオムツを替えてもらったり(産後すぐはベッドから立ち上がれなかったので最初の一日のオムツ替えはほとんどやっていただいていました)とサポートをしていただきました。

入院バッグには日数分の着替えやお菓子などを入れていましたが、産後のダメージが想像以上で、着替えたり持参したものを食べたりする余裕がなかったので、ほとんど手を付けないまま退院を迎えました。

 

☆★ 産後の訪問 ★☆

永田さんの産後の訪問では、赤ちゃんの体重チェックや授乳の指導、帝王切開後の傷のチェックをしてくださいました。私の場合、一番助けていただいたと思う事は、なんといってもメンタル面です。初めての育児は何も分からず、些細なことが不安に感じ、子どもの少しの変化にも敏感になり、精神的にとても不安定な状態でした。そんな中、いつもどんな質問にも答えてくださり、『間違っていない、頑張ってますよ』と励ましてくださり、産後のメンタルを支えていただきました。ドイツの冬の出産はドンヨリお天気の日々でしたので、とても気持ちが不安定になっていましたが、永田さんにお話を聞いていただいたり、勇気づけていただいたおかげで、乗り切る事ができたと思っています。

 

 

初めての妊娠・出産をドイツで経験し、たくさんの方にサポートしていただき新しい命を迎え入れることができました。永田さんに出会えたことは、私にとって最大のラッキーで、第一子の誕生を見守っていただけたことをとても嬉しく、感謝しています。産後に、抱っことおんぶの教室にも行かせていただきましたが、我が子の成長を一緒になって喜んでくださる方がいることはとても心強いことです。今も日々 手探りの状態ではありますが、今後の育児もマイペースに頑張っていきたいと思っています。

とても丁寧かつ詳細な体験談をありがとうございます♡

こうして私を見つけてくれていたんですね!M.Hさんは妊娠中から知識をつけ着実に準備をしてこられ、それが産後に大きく役立っていたと思います。

冬空の下、抱っこ紐をして一緒にお家近くのスーパーまで初めての外出をさせていただいたり、初めての沐浴の時にお湯の温度調整に苦戦したり色々ありましたね!精神的な負担が大きかったお産直後でしたが、そんな中でしっかり赤ちゃんにできることをやってこられて母・女性としての芯の強さを感じていましたよ😉

数ヶ月後の抱っことおんぶの教室では、先輩ママとして一枚布の抱っこひも(Tragetuch)の実演をしてくださり(とってもスピーディーでキレイ!)日々の積み重ねを感じました。またその中で居心地良くおさまっている赤ちゃんがとっても気持ちよさそうで、見ている方も思わず笑顔になりました♪

この体験談も、きっとこれからお産される方々にとって貴重なものになると思います。私にとってもHebammeとして生きる大きなモチベーションになりました。

お忙しい中、届けていただきありがとうございました。

永田佳子より

​さんへ

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