Yoshiko Nagata
E.Oさん
2024年11月にEVKで第一子を出産しました。
永田さんには出産準備コースやEVK分娩室見学、おうちで始めるいのちの話/性教育のコースでお世話になりました!
***へバメ探し***
赤ちゃんの心拍が確認できてからすぐに産後訪問をしてもらえるへバメの方を探し始め、そこで永田さんについて知りました。
ぜひ永田さんに担当していただきたかったのですが、残念ながら叶わず… 産後の自宅訪問はしないが、自宅で妊娠・出産に関するコースを開講したり、妊娠中や産後チェックをしてくれるという別の方にお願いをしました(これが後々問題に…)。
***出産準備コース***
永田さんが主催されている出産準備コースに、妊娠25週の時に参加させていただきました。
痛みに弱い私は、出産が怖いし今から怖がっても仕方ないからあんまり考えないようにしとこう…という状態だったのですが、出産準備コースに参加して妊娠・出産についてきちんと知ることで、むしろ「怖い」という気持ちがかなり薄れ、出産に対して前向きな気持ちになれました!
産後の赤ちゃんやお母さんについてもカバーしてくださっていたのもありがたかったと、産後の今になって特に思います。
妊娠初期の方でも出産直前の方でも、ぜひ参加されることをおすすめします。
***EVKに決めた理由***
一番の理由は家から近かったのと、妊娠初期に心配な症状があって急診にかかったのですが、その時にすぐに診ていただけて心強かった経験があり、EVKにしました。
出産前に実際に分娩室を見学できたのも良かったです(病院によっては見学不可のところもあるので、、、)。
EVK Elternshuleにも出産前にお世話になりました。私は妊娠糖尿病だったのですが、妊娠糖尿病の母親から生まれる赤ちゃんは出生後すぐに母乳/ミルクをあげないと低血糖になってしまうらしく、出産前から初乳を集めて保存しておくためにマッサージ方法などを教えてもらいました。こちらも分からないことがあればすぐにサポートしてくださり、とても助かりました。
***出産***
予定日を過ぎて2日後の早朝におしるしがありましたが、その日は1日何もなく過ぎました。翌日の夕方からメキメキメキー!と込み上げてくるような痛みが不定期にくるようになりました。前駆陣痛かと思い寝ようとしましたが、腰の痛みも加わって眠れず、痛みの間隔はどれも10分以内であるものの7分→4分→6分というようにバラバラだったので、眠ることは諦めて陣痛の間にご飯を食べたり好きなことをして過ごしていました。腰にカイロを貼っておくと少し楽になりました。
翌朝になってやはりこれは前駆陣痛にしては痛すぎるのではないか!?と思って病院に連絡したところ、来て良いとのことだったのでタクシーで病院に向かいました。CTGと内診の結果、前駆陣痛だと思っていたのは本陣痛で、子宮口はすでに4cm開いていました。1時間ほど院内で散歩をするなどして時間を潰すように言われましたが、眠いのと食べ過ぎて気持ち悪いのと腰が痛いのとで、暗い待合室でじっとしていました。
その後分娩室に移動してから1時間ほどでPDAを打ちたいかどうか聞かれたので、お願いしました。
PDAを打ってもらってからは痛みも胃の気持ち悪さも感じなくなり、3時間ほど爆睡していました。
その後導尿と人工破水をしてもらいましたが、こちらもPDAのおかげで痛みは感じませんでした。
2時間ほどまたうとうとした後、麻酔は打たれているものの陣痛がくるといきみたい感覚が出てくるようになったので、助産師さんにその旨を伝えました。いきんでいいと言われるまでは夫に腰を強く押してもらっていきみ逃しをしていました。
いきみはじめてからは自分には長く感じられましたが、実際にはおそらく10-20分ほどで無事赤ちゃんが産まれてきてくれました。
まさにドゥルンという感じで赤ちゃんが出てきてくれたときは、すっきりしたー!という感覚で、すぐに産声をあげてくれました。この産声を聞いた瞬間を、私はずっと忘れないだろうなあと思いました。
夫が臍の緒を切ったあとはすぐに赤ちゃんを胸の上に抱かせてもらい、そのまま入院部屋に移りました。
担当してくださったお医者さんや助産師さんのおかげで、幸いにも大きな問題なく出産を終えることができました。
ドイツではなるべく自然に任せてお産をする傾向があるので、日本のような計画無痛分娩はなく、痛みの緩和方法についても自分で選ぶことができます。私はできるだけ麻酔なしで産めたらな〜と思いながらもその時決めたらいいか、くらいの気持ちでいて、結果的にPDAを選択したことは全く後悔していません(痛みでガチガチにならずにお産に臨めたのと、出産に対して「痛い・苦しい」など過度なマイナスイメージをもたずに済んだので)。出産に絶対はありませんが、「こんな出産にしたい」という強い要望がある方は事前にパートナーや助産師さんに伝えておくと良いのかもしれません。
***入院***
ファミリールームを希望していましたが残念ながら空きがなく、2ベッドの部屋に2泊しました。
出産という大仕事を終えた安堵と興奮で気持ち的には元気でしたが、まだ歩くにはフラフラするという状態がしばらく続きました。子宮の痛みもあったので、痛み止めにイブプロフェンをもらいました。
会陰を縫ったので、dmで購入した持ち運べて水を入れれば使えるビデが役にたちました。
入院中息子は母乳を飲んでいるように見えていたものの、授乳中に寝落ち→離すと泣くの繰り返しで、一晩中授乳していて私も寝られないという状況で、すでに何度か助産師さんに授乳の仕方を教えていただいていたものの、さすがにこれは何かがおかしいと思い再度ヘルプを求めました。結果飲めてないみたいだねということになり、搾乳した母乳とミルクをあげることになりました。
おむつを変えるたびにも泣かれ、同室の赤ちゃんはなんでこんなに静かなんだ、、、と少し申し訳なくも思いましたが、お互い様ということであまり気にしなくても良いかと思うことにしました。
母子共に経過が良好だったので、出産日を0日として2日目には退院しました。これから私たちだけで大丈夫だろうかという不安もありましたが、やはり他のお母さんと同室も気を遣うので、ようやく帰れるという嬉しい気持ちもありました。
退院前に赤ちゃんの状態で不安なことは相談し、明日また診察にきてくださいと言ってもらえたのでそれも安心でした。
家が近くて本当によかったです、、、。
***産後、自宅にて***
前述した通り、私がお願いしたへバメの方は自宅訪問をしないという方だったので、結果的にこれは困ったことになりました。
へバメは必須ではないと言われていますが、産後のケアは家庭訪問をしてくれるへバメがいることを前提とされているようなところがあるので、赤ちゃんの体重管理や臍の緒のケア、沐浴など現在進行形で困っています。他にも頼れる公的サービスや、気になる症状があれば医者にかかることもできるのでなんとかなっている、、、という感じです。永田さんも気にかけてくださって、相談にのってくださり本当にありがとうございました!!!
***最後に***
初産だったので日本との比較はできませんが、ドイツで出産ができて良かったと思っています。妊娠中エコー検査の回数が少なかったのは不安でしたが、本当に医療介入が必要でない限り、予定日を過ぎたり赤ちゃんが少し大きめだったとしても基本的に赤ちゃんと自然の流れに任せるというスタンスが私は好きでした。
今もこれからもまだまだ子育てに奮闘中ですが、悩みや心配事を自分たちだけで抱え込まず引き続き頑張っていこうと思います。
最後に。初めての出産でこんなに落ち着いていられたのは永田さんの出産準備コースのおかげです!ありがとうございました!
E.Oさん
出産後すぐに体験談を書いていただいてありがとうございます。出産準備コースが心の準備ができたとのこと、良かったです。わからないままでいることによる不安や過剰なSNSなどの情報がお産を怖いものにしてしまうことがありますので、現場にいる助産師としてかなり専門的な内容も入れております。知識として覚える必要はなく、『へーそうなんだ~』『こんなことがあるんだ』と思ってもらえたらいいなと思って作っているので、お役に立ててとても嬉しいです。お産が始まってから状況に合わせて色々決められるドイツの方針はいいですよね。恵まれているなと感じます。
そして家庭訪問をしないHebammeさんもいることを知ってびっくりしました。E.Oさんは日々奮闘し模索し色々な人や機関に頼りながら育児されていて素晴らしいです♡これからも陰ながら応援しています☺︎ 永田より