大まかな入院生活の流れがわかっていると安心しますよね。
EVK Düsseldorfで経膣分娩された場合のスケジュールを説明します。
<産後2時間>
産後約2時間は分娩室で様子を見ます。赤ちゃんは異常がなければ、計測・U1(健診1)以外は常にママの胸の上で肌と肌が触れ合えるように過ごし(ボンディングといいます)、初回授乳もします。分娩に引き続き、パートナーの方もしくはそれに変わる方1名の付き添いが可能です。
分娩室での経過が良好であれば、病棟のスタッフ(看護師・小児看護師・助産師)が迎えにきてベッドのまま病室に移動します。面会時間以外の場合は、付き添いの方は一旦帰宅していただきます。
<病棟での生活と授乳>
産後初めて立ち上がりお手洗いに行く際は、必ずスタッフが付き添います。産後の疲労や循環の変化で倒れてしまう方もいるので、一人で立ち上がることは絶対にしないでください。
スタッフが赤ちゃんのベッドを用意し持ってきてくれますので、それまでは引き続き赤ちゃんをしっかり胸の上で温かく保ち適宜授乳をしましょう。病棟では、まず赤ちゃんの体温チェック・ビタミンKの初回投与が行われます。体温が問題なければ、赤ちゃんは初めての服を着てベッドに寝かせられますが、さらにボンディングすることももちろん可能です。赤ちゃんの体温が低い場合は、体温を上げるためにさらに数時間のボンディングが推奨されます。
入院中は、とくに問題がない限り母子同室です。初めにオムツの替え方や安全に育児をするための説明があります。その後は、基本的にママと赤ちゃんとの生活になります。授乳・赤ちゃんのお世話・シャワーやトイレ・食事・睡眠など、赤ちゃんのいる新生活に慣れることに集中してください。特に授乳は初めが大切なので、うまくいかない時や吸わせている時に痛みがあるときは、自ら支援を求めてください。病棟全体で授乳時間が決まっているわけではなく授乳のタイミングは人それぞれなので、スタッフも個別に支援します。コールがないとスタッフもなかなかタイミングよくお部屋に来れないので、夜間でも遠慮せずにナースコールをしてくださいね。(担当スタッフの直通電話番号が伝えられますので、ベッドサイドにある電話からコールしてください。)
そのほかにもスタッフが定期的に回ってきて、検温したり困ったことがないか確認します。
1日1回午前中に医師の回診があります。そこで退院日の確認と退院診察の調整がされます。
<検査>
退院までにママが受ける検査は、採血(2日目)と退院診察です。
赤ちゃんは、U1(出生直後)・聴覚検査・酸素飽和度検査・新生児代謝異常検査(要同意書)・U2(生後48時間以降)です。U2はママも立会い、小児科医から説明を受けます。
<退院>
ママの退院診察、赤ちゃんのU2で経過良好と判断されれば退院となります。退院は最短で産後2日目、通常3日目です。体調が優れない場合や、退院後の生活に不安がある場合はもちろん退院が延長されます。退院時には、MutterpassやKinderuntesuchungsheftなどの書類が渡されます。
☆U2と退院について☆
赤ちゃんは生後48時間以降になればU2を受けられるのですが、EVKでは1日1回午前中にU2が予定されているため、出生時間によって診察を受けられる日が変わってきます。例えば15時に生まれた赤ちゃんの場合は生後2日目の午前中はまだ生後48時間に満たないため、翌日の診察時間まで待たなければなりません。それに対し、例えば同日の朝3時に生まれた赤ちゃんはU2を受けて問題なければ退院できます。
次回は、帝王切開で出産される場合のスケジュールです。経膣分娩予定の方も、帝王切開になる可能性が0ではないので、一読されることをおすすめします。
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